寺社勢力の中世―無縁・有縁・移民

寺社が日本の中世においてどういった役割を果たしていたかを書いている。最初から最後まで寺、寺、寺と寺津串の本で寺好きには堪らないかもしれない。

昔から無縁 (俗世との結びつきが無い状態) と寺の結びつきが強いらしく、駆け込み寺というのは無縁を求めてくる人を受け入れる場所である。いつの時代の人も逃げるときには寺に逃げていたらしいが、現代においてはインターネットが駆け込み寺の役割を果たしていると云う見解を著者はしている。しかしこのことを考えるに、今の人たちにとっての無縁所は自宅の自室だと思う。インターネットなんかよりもよほど無縁状態になれると思うのだがどうなんだろうか。