クジラは誰のものか

クジラは誰のものか。僕はこのタイトルをみて思ったのは所有権がどうであるとか云う話では無いだろうと言う事です。クジラだけでなく全ての生物に関して人間がどうこう言ったところでそれはエゴだと思うわけです。ですがこの本ではそういった事も踏まえて、クジラと人間のこれまでの関係(歴史)を解説しています。そこには密接な関係があり、歴史の変遷にさえ関わっているのです。そして、所有者がいないと云う事がどういう事を意味するのかも本書で問われています。

この本には単純に所有権の話をしている以外のテーマが存在しています。それは考えると云う事です。動物愛護の方々のように可哀想といって生物のバランスを無視して擁護する事の意味、はたまた利己的に乱獲してしまう人達。そういった正とも負とも取り難いテーマに於いて、判断するべき材料を自分で探してみる。そんな本です。

全体的な構成で云えばもの凄く歴史部分が多いですけどね :)